防災の日に改めて思う釜石の奇跡

本日の河北新報コラム「河北春秋」が改めて「釜石の奇跡」について触れていました。

心理学で「楽観バイアス」と呼ぶそうだ。災害や事故は他人に起こっても自分の身に降りかかる確率は少ない、と考える傾向のことだ▼誤った安心感なのだが、人の精神的健康を保つ上ではプラス。一方、災害への備えを抑制してしまうことにもなり、防災にはマイナスの心理だ。東北大の仁平義明教授が書いている▼今日は防災の日。復興の遅れや悲劇の生々しい記憶のために、防災訓練は中止、または住民参加を見送る所も多い。もし訓練に参加する機会があれば、楽観バイアスについて思い起こしてほしい。危険を察知する可能性がより高まると思うからだ▼震災で大きな被害を受けた釜石。ここではしかし、小中学生のほとんどが津波の犠牲を免れた。勇気を持って最初に逃げろ、逃げるために最善を尽くせ、ハザードマップを信じるな―普段からそう教え、訓練していた▼避難場所さえ危ないと直感し、小学生や園児の手を引き、さらに高台に逃げた中学生もいた。防災教育の柱は自分で考えて判断し行動する、だった(畑村洋太郎『「想定外」を想定せよ!』NHK出版)▼この事例は釜石の奇跡として、防災教育に携わる人に知られ始めている。楽観バイアスとは「都合の悪い事態は見ない、考えない」こと。それとは無縁だった子たちに学ぶ点は多い。

http://www.kahoku.co.jp/column/syunju/20110901_01.htm

実に大したものです。
さて「釜石の奇跡」とは?その詳細について以下の記事2本。

その時 何が
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1072/20110519_01.htm
「避難3原則」守り抜いた釜石の奇跡
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110413/edc11041314070001-n1.htm

「釜石の奇跡」の立役者、群馬大学片田教授へのインタビューがありました。

釜石の奇跡(上)群馬大院教授・片田敏孝
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110628/dst11062804020001-n1.htm
釜石の奇跡(中)群馬大院教授・片田敏孝
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110629/dst11062903220001-n1.htm
釜石の奇跡(下)群馬大院教授・片田敏孝
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110630/dst11063003020003-n1.htm

http://www.soumu.go.jp/main_content/000116953.pdf