Afternoons with 小澤征爾さん

小澤征爾さんと、音楽について話をする

小澤征爾さんと、音楽について話をする

今朝の通勤車中で、やっと本書を読了いたしました。
ちょうど本日の中日新聞夕刊の文化欄に5日の小林秀雄賞贈呈式の記事があって、お二人それぞれから寄せられたコメントの詳細が載っておりましたので、以下、その箇所を抜粋させていただきます。

 村上さんは、小澤さんが取材期間中に手術を繰り返したことに触れ「それらの日々を前向きに、勇気を持って乗り越えていくマエストロの姿に深い敬意を覚えた」と述べた。
 村上さんは、小澤さんとの対話を文章にまとめたときの心境を「圧倒的に豊かな食材を、どんと目の前に置かれたすし職人のようなもの」とユーモアを交えて表現。村上さんの談話は、新潮社の編集者が代読した。
 小澤さんはビデオメッセージを寄せ、「音楽そのものや、シンフォニーのフレーズの移り方などを口でしゃべったのは生まれて初めてだった。僕にとっても発見でした」と村上さんへの感謝を語った。

ふむふむ、やはりこの本の出来にはお二人とも満足されていますね。
冒頭、村上の「始めに」にあるとおり「僕が録音機を用意して会話を録音し、自分でテープ起こしをして原稿のかたちにまとめ、読んでもらい、手を加えていただいた」という成り立ちからして、確かに、二人の思いがしっかり伝わってくる良い本でありました。