毛利透 『民主政の規範理論』

民主政の規範理論―憲法パトリオティズムは可能か

民主政の規範理論―憲法パトリオティズムは可能か

2003年の正月休み、一人で豊橋駅前のホテルに泊まってぶらぶら飲み歩いていた時に、偶々入った本屋の棚でこの本を見つけ「あれ、こんな本が出ていたのか」と購入しましたが、現在、残念ながら手元にありません。当時、毛利透さんの緻密な論理とその濃密な内容に感心しながら読み了えた記憶があります。
元々、著者の毛利さんについては「法学協会雑誌」に載った判例評釈の中で「地方議員に広く交付されている政務調査費は条例に基づいて支出されていないので地方自治法違反のおそれがある(現在では政調費が自治法に規定され条例に基づき支出されているようです)」という指摘をされているのを読んで感心して以来、上京した折には国立国会図書館で雑誌を探し出して論文を読んだりしていたくらい注目していたのですが。
いずれにしても、この秋の夜長、政権交代して国会あるいは議会の在り方とか、民主政の仕組みについて、改めてじっくり考えてみたいので、図書館で探してもう一度読んでみたいと思っています。

民主政の規範理論
憲法パトリオティズムは可能か
 目次
 まえがき
 第1章 憲法パトリオティズムとは何か ― 国家の基礎づけをめぐって
 第2章 熟議の民主政を求めて ― システムと複数性との間で
 第3章 民主政の歪みとは何か ― アメリカの政治資金規制論議を中心にして
 第4章 国民に直接の決定を求めうるか ― アメリカの直接民主政をめぐる議論から
 あとがき