朗読 「意地と殉死」 全10回

大正元年(1912年)9月13日の乃木希典の殉死から100年、ということでNHKラジオで昨年11月19日〜30日に放送された朗読「意地と殉死」全10回が、最近(8月19日〜30日)再放送されたことによって幸いにも「阿部一族」、「佐橋甚五郎」、「興津弥五右衛門の遺書」をテキストを眺めながら聞く、という体験をすることができました。
http://www.nhk.or.jp/r2bunka/roudoku/1308.html
考えてみるとこれまで私は森鴎外の作品を一度もまともに読んだことがなかったことに気づきました。
学生時代の教科書にも「舞姫」や「高瀬舟」さえ載っていた記憶がありませんので(遥か昔のことで忘却の彼方かも)だとしたら今回の「阿部一族」が、何と遅まきながらの、初の鴎外体験、ということになるのでしょうか。
鴎外歴史文学集〈第5巻〉澀江抽斎

鴎外歴史文学集〈第5巻〉澀江抽斎

鴎外歴史文学集〈第6巻〉伊沢蘭軒(1)

鴎外歴史文学集〈第6巻〉伊沢蘭軒(1)

河島さんの『ローマ散策』では『即興詩人』を、丸谷さんの雑誌「プレジデント」インタビューでは史伝『渋江抽斎』と『伊沢蘭軒』の2冊を推薦されていましたが、こうした朗読でもないとこれらにはなかなか触手が伸びませんね。
是非、NHKに朗読の制作をお願いできないかなぁ、なんて思ってしまいます。
「即興詩人」のイタリア (ちくま文庫)

「即興詩人」のイタリア (ちくま文庫)