大井玄 先生のコーナー

http://www.fuanclinic.com/ooi_h/ooi_menu.htm
4月2日付けの「新門日記」で大井玄 先生について以下のように記されてあったのを読んで以来、その著書を読んでみたいと思っていました。

帰宅すると、郵便物の中に東大名誉教授の大井玄先生からの手紙があった。先生は痴呆症や終末期医療のわが国の第一人者である。突然の初めてのお便りだった。拙著『それからの納棺夫日記』を読んで、その中の「生きとし生けるもの悲しみを一身に背負った人の眼は限りない優しさに満ちている」という言葉に共感するとあった。恐縮するとともに感動を覚えた。先生は自著で「生・老・病・死のサイクルを受け入れれば、認知症は怖いものでない」と臨床の現場から発言されている。人生の生・老・病・死の四苦を解決するためにブッダは出家したと云われている。ブッダが生・老・病・死の四苦を解決して安心して生きる道を説いたのが仏教であった。それが初心であり究極の目的であった。私はこのブッダの初心をないがしろにした仏教は仏教でないと思っている。そうした意味でも、東大医学部で近代医学を学ばれた大井先生がブッダの眼差しにも似た言葉で語られていることに感動を覚えるのであった。「智は悲によってその力を持つ」と云ったのは鈴木大拙師であるが、大井先生のような方こそがほんとうの智をもつ医師であろうと思った。そしてぜひ一度お目にかかりたいものだと思うのだった。

とりあえず、この1冊。

いのちをもてなす―環境と医療の現場から

いのちをもてなす―環境と医療の現場から

健康と病気を考える18のヒント
00 はじめに
01 コトバと「健康」
02 コトバと「病気」
03 補完・代替医療は効くか
04 効くと効かない
05 説明のつかない現象を前にして
06 間中喜雄氏について
07 東洋医学をたずねて
08 花粉症と黄砂
09 「うつ」という状態
10 「心の病気」 ー 心とは
11 心と病気
12 痴呆は病気か、老いのあらわれか (1)
13 痴呆は病気か、老いのあらわれか (2)
14 痴呆は病気か、老いのあらわれか (3)
15 薬は効くのか効かないのか
16 「痴呆」の気づかれ方 (1)
17 「痴呆」の気づかれ方 (2)
18 「痴呆症」と「認知症

http://www.msz.co.jp/book/detail/07145.html