長谷川如是閑『倫敦!倫敦?』(1912)をはじめとして、世の中には見事なロンドン旅行記が沢山ありますが、ネット上にもなかなか読ませるものが多くて本当に楽しいです。
- 作者: 長谷川如是閑
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1996/05/16
- メディア: 文庫
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あとロンドン土産としてマークス&スペンサーのアールグレイのティーバッグ、というのは今まで知りませんでした。
http://home.u08.itscom.net/hedgehog/london/londondiary.html
2009.2.28. ホームグラウンド?
ロンドン旅行から2ヶ月半が過ぎた今となっては、正直なところ「日本語の通じない世界で、よく一人でへっちゃらだったよな」などと情けないことを思っていたりする。が、昨年12月にロンドンに滞在していた当時は、「ロンドン旅行記2008」にも書いた通り、着いて3日もすれば英語オンリーな環境に違和感がなくなっていたし、それどころか長距離フライトに疲れ果てて帰宅した途端、「もう一度ロンドンに戻れるものなら、今すぐにでも戻りたい!」とまで思った。
http://home.u08.itscom.net/hedgehog/sideb.html#20090221
無論、日本なんか嫌いだ、ロンドンに移住したい、と本気で考えた訳ではない。どちらかと言うと、単に旅行という遊びの日々が終わって翌日からは真面目に出勤しなくちゃいけない、という現実から目をそむけたかっただけなのだが、その一方でロンドンという街に対し、単なる現実逃避だけでは片付けられない気持ちが私の中に巣食っていることも痛感した。
今回のロンドン旅行では、敢えて『銀河ヒッチハイク・ガイド』は追わないぞと決めていたし、実際追わなかった。「ロンドン旅行記2008」を読むととてもそうは思えないかもしれないけれど(現に読んだ友人の一人からもメールで「大うそつき」呼ばわりされたくらいだ)、私が積極的にホームページの更新材料を探して向かったのはウォーターストーンズ書店とHMVくらいのもので、そのために費やした時間は合わせて半日にも満たない。が、私のほうから動くまでもなく、毎朝ホテルのエレベーターホールに置かれていた新聞を開けば、サイモン・ブレットのミステリー小説がラジオ・ドラマ化されて主人公チャールズ・パリス役をビル・ナイが務めたとか(ええい、どうしてラジオじゃなくてテレビ・ドラマにしてくれなかったんだ!)、12月18日と19日にロンドンで行われる 'Nine Lessons and Carols for Godless People' とかいうコメディの舞台にリチャード・ドーキンスがゲスト出演することになったがそれというのも「無神論者がクリスマスを台無しにすると言われるのにうんざりしたから」で、舞台では『神は妄想である』ではなく『虹の解体』の一部を朗読する予定だとか(こんなことまでやるんですね、この方)、この12月にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの『ハムレット』でデイヴィッド・テナントが久し振りに舞台復帰するはずだったのに背中を悪くして降板することになったとか(気の毒すぎて言葉もない)、日本の新聞では絶対にお目にかかれない類の、でも私にとっては興味深い記事が次から次へと見つかり、テレビをつければ、Spooks の最新シリーズは言うに及ばず、『ドクター・フー』や『ウォレスとグルミット』のクリスマス・スペシャルの予告映像が流れ、マイケル・パリンやニック・パークがトーク番組のゲストとして登場するとあっては――日常英会話にすら不自由しているにもかかわらず、私にとってロンドンがあたかも一種のホームグラウンドであるかのように錯覚してしまったとしても、無理はないというものでしょ?
http://home.u08.itscom.net/hedgehog/london/londondiary2008.html