朗読・山本周五郎短編作品集
人間の心のひだを巧みに描き、人情味あふれた作品を残した作家、山本周五郎の短編作品を30回にわたってお聴きいただきます。
山本周五郎は、「樅の木は残った」、「赤ひげ診療譚」、「さぶ」などの大作でよく知られています。同時に短編の名手で、今回はその中から5編の短編をお聴きいただきます。
http://www4.nhk.or.jp/roudoku/315/
- 作者: 山本周五郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1958/10/28
- メディア: 文庫
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朗読 :
第 1回〜第12回 小野文惠(NHKアナウンサー)
第13回〜第30回 亀田佳明(俳優)
テキスト :
「藪の蔭」、「松の花」〜新潮文庫「小説 日本婦道記」(昭和33年発行)
「つゆのひぬま」〜新潮文庫「つゆのひぬま」(昭和47年発行)
「中央銀行三十万円紛失事件」〜新潮文庫「寝ぼけ署長」(昭和56年発行)
「ちいさこべ」〜新潮文庫「ちいさこべ」(昭和49年発行)
第1回〜第4回 「藪の蔭」(「小説 日本婦道記」から)
武家に嫁した女の覚悟 (発表年不明)
第5回〜第12回 「つゆのひぬま」
社会の最底辺で生きる人たちに注がれた作家の温かい目 (昭和31年発表)
第13回〜第17回 途中 「中央銀行三十万円紛失事件」(「寝ぼけ署長」から)
無能と思われている警察署長が、見事難事件を解決!その手法とは?(昭和21年発表)
第17回 途中から 第27回 「ちいさこべ」
江戸の大火で両親を失うなど絶望の淵に追い詰められながら、孤児を引き取り再建に向けて奮闘する大工の棟梁。映画やテレビドラマ化された。(昭和32年発表)
第28回〜第30回 「松の花」(「小説 日本婦道記」から)
亡くなってはじめてわかった、妻の真心(昭和17年発表)
<山本周五郎>
1903年〜1967年。東京生まれ。山梨県北都留郡初狩村(いまの大月市)の生まれ。
土砂崩れで生家ばかりか、祖父母など肉親4人を失い、上京していた父のもとに転居。横浜の小学校3年生のとき、担任に文才を認められ、「小説家になれ」といわれたことがきっかけで、小説家を志した。小学校卒業後、東京の質屋の徒弟になり、英語学校や簿記学校に通いながら、文学の勉強を続けた。1926年「須磨寺附近」で文壇デビュー。上記で紹介した大作に加え、今回の放送で紹介する「小説 日本婦道記」(直木賞に推されたが辞退)や「青べか物語」、「季節のない街」なども山本を代表する作品である。