江戸川乱歩短編作品集

黄金仮面・何者 (江戸川乱歩全集)

黄金仮面・何者 (江戸川乱歩全集)

人間豹 (江戸川乱歩全集)

人間豹 (江戸川乱歩全集)

江戸川乱歩短編作品集」全20回 
朗読:山口 勝平(悟空)、林 真里花(円企画)
テキスト:「江戸川乱歩文庫」(春陽堂書店 2015年)

江戸川乱歩の短編作品を、20回シリーズで紹介する。
テレビドラマやアニメなどでは、"警察捜査もの"や"探偵推理"ものがブームである。こうした謎解き、推理小説の日本における源流をたどると、江戸川乱歩に行きつく。大正から昭和にかけて、本格的な推理小説の種を蒔いた一人は、乱歩であった。また、人間の影の部分〜サド・マゾ・フェチなどを題材とした非日常の世界を、乱歩は好んで描いた。「押絵と旅する男」や「芋虫」は、怪奇、幻想小説の傑作である。乱歩は、自身の暗部について、「私は普通生活の不適者であったから、探偵小説という道を発見しなかったら、あるいは本当の犯罪者になっていたかもしれない」と述懐している。乱歩の多様な世界、"江戸川乱歩ワールド"は、今も、たくさんの読者の支持を得ている。
江戸川乱歩は、1894年(明治27年三重県名賀郡名張町(現名張市)の生まれ。中学では押川春浪の冒険小説や黒岩涙香の探偵小説などを読む。早稲田大学卒業後、会社員、古本屋、新聞記者などの職業を転々としたのち、1923年(大正12年)、雑誌「新青年」に推理小説二銭銅貨」を発表し、作家デビュー。代表作に「屋根裏の散歩者」「陰獣」「パノラマ島奇談」などがある。また、少年探偵団が活躍する「怪人二十面相」は、少年雑誌の連載ものとして空前のヒットとなった。戦後は、新人作家の育成にも力を注いだ。乱歩の寄付をもとに、1954年から始まった「江戸川乱歩賞」は、推理作家の登竜門として知られる。ペンネームは、最も影響を受けたアメリカの作家、エドガー・アラン・ポーに由来する。1965年(昭和40年)7月没。去年、没後50年。
http://www.nhk.or.jp/r2bunka/roudoku/1601.html
http://rampo-world.com/syurokuhon/tankoubonhukkokutogen.htm