山室信一さん

思想課題としてのアジア―基軸・連鎖・投企

アジア新世紀〈1〉空間―アジアへの問い

http://www.iwanami.co.jp/series/index.html

キメラ―満洲国の肖像 (中公新書)

日露戦争の世紀―連鎖視点から見る日本と世界 (岩波新書 新赤版 (958))

憲法9条の思想水脈 (朝日選書823)

山室信一さんの著作には以前から感心してきたのですが、雑誌「未来」9月号に載ったエッセイ「繋ぐものと距てるもの」と、8月に出た岩波文庫『明六雑誌』の解説「『明六雑誌』の思想世界」を読んで、改めて、この方の論述の緻密さは見事なものだと思うとともに、丁寧な書きぶりなので、これらは通常のエッセイ、解説というよりは、どちらも立派な学術論文であると思いました。

繋ぐものと距てるもの ― ナショナリズムとデモクラシーの環

　ナショナリズムとデモクラシーの境位
　国民国家と国民帝国
　トランス・ナショナル・デモクラシーの模索
　民族自決と民族協和
　トランス空間におけるナショナリズムとデモクラシー
　四つの政治空間層とそのアクター

『明六雑誌』の思想世界

　はじめに
1 立社会同の世界
　・結社の思想
　・尊異の思想
　・商議の思想
2 異説争論の世界
　・論叢の思想
　・職分の思想
　・世務の思想
3 学知の世界
　・信疑の思想
　・親試考験の思想
　・「科」学の思想
4 開明の世界
　・欲望の思想
　・教法の思想
　・文明の思想
　おわりに