公共哲学

本日の10:30から、いよいよ放送大学のラジオ放送「公共哲学」の第1回です。本日は主任講師の山岡龍一さんが「公共哲学とは何か」と題して「公共哲学」という視角・考え方の概要、あるいは「哲学」に関する一つの考え方を紹介しながら、批判的な学問としての公共哲学の可能性を考える、という内容でした。
http://www.ouj.ac.jp/hp/kamoku/H22/daigakuin/B/syakai/s_8930562.html
一体「公共哲学」という言葉がいつごろから日本のアカデミズムで注目され出したのか、という点について「1980年代半ば以降」ではないか、というお話でした。
英米哲学界においては雑誌 Philosophy & Public Affairs が創刊され、ロールズの『正義論』が出版された1971年が画期となりましたね。これから一気に大きな潮流になったと私は思います。
この雑誌に集ったメンバー達がその後の「公共哲学」の議論を牽引したことは明らかでしょう。
http://onlinelibrary.wiley.com/journal/10.1111/%28ISSN%291088-4963

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

サンデルのTV白熱講義や著書がベストセラーになり「公共哲学」という名の講座がいくつかの大学に設置されているのをみると、1980年にノージックの『アナキー・国家・ユートピア』の原書購読のゼミに入った者としてちょっとした感慨を覚えてしまいます。