長谷部恭男 『憲法入門』

本日やっと読了いたしました。

憲法入門

憲法入門

昨年12月14日の小沢一郎民主党幹事長の記者会見での発言「君は日本国憲法を読んでいるかね、ん?」という強烈なイメージがいまだに思い出されるのですが、この本にはちゃんと巻末に日本国憲法の全条文が収録されていますので、一々確認しながら読むことができます。
本書はクールな「長谷部憲法学」の入門書。読むとほんとためになりますし、素敵な文献解題によって、もっと深く勉強してみたいと思うこと請け合いです。
因みに私は第1章の文献解題中、バーリンロールズの二人の間に何かつながりがあったのかと思っていたところ「ロールズがオクスフォードへ留学した際、バーリンがスチュアート・ハムプシャーと共同で行った演習『リベラリズムの道徳的諸前提』に出席して感銘を受けた旨の解説が記されて」いたとあったバーリンの書簡集を早速入手しました。それで分かったのですが、この事実はトマス・ポッゲの2007年刊の『ロールズ』という本からの引用でございました。
John Rawls: His Life And Theory of Justice

John Rawls: His Life And Theory of Justice

装丁も非常におしゃれなんですが、私としては普通の新書で出して欲しかった。そうすればもっと多くの方が気軽に手にされたでしょうから。