「意識と本質 ― 東洋哲学の共時的構造化のために ―」と題して、岩波の高級誌「思想」1980年6月号から1982年2月号にかけ不定期に8回にわたって連載された論文をまとめた本書は、世上、非常に難解と評判ですが、その割に岩波文庫の中ではかなりよく読まれて(売れて)いる、という不思議な本です。
日本人の知的虚栄心を満たすのにこれ以上の書物はないかもしれないと(勿論、私も含めての話ですが)思ったりもします。
- 作者: 井筒俊彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1991/08/08
- メディア: 文庫
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さて、井筒さんの語学力の凄さについては、以前、雑誌「中央公論」紙上で司馬遼太郎さんとの対談を読んで驚いたことがあるのですが、その井筒さんの師匠筋にあたる西脇順三郎さんの語学力、特にその英語力については、西脇さんの経歴からして、さぞや、と思っていたのですが、今日、何気に斎藤兆史さんの『英語達人列伝』を眺めていて、この達人十人衆のお一人に叙されているのを知って、やっぱり、と感心したところです。
- 作者: 斎藤兆史
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2000/05/01
- メディア: 新書
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