漱石 草枕

夏目漱石草枕」 全30回

文豪夏目漱石が1867年(慶応3年)に誕生して、今年はちょうど150年を迎える。
1906年(明治39)に「新小説」に発表された中編小説で夏目漱石の作家としての地位を確立した「草枕」を朗読する。

朗読 : 押切 英希
テキスト :「草枕岩波文庫

草枕 (岩波文庫)

草枕 (岩波文庫)

「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」との書き出しで知られる。30歳の画家の主人公が文明を嫌って東京から山中の温泉宿(熊本小天温泉)を訪れ、その宿の謎めいた女性、那美と出会う。那美の画を描くことをめぐって展開するストーリーに沿って、俗塵を離れた心持ちになれる詩こそ真の芸術だという文学観と「非人情」の美学が展開される。

夏目漱石
1867年(慶應3年1月)東京生まれ。1916年(大正5年12月19日没)。東京帝国大学英文科(現東京大学)卒業後、松山で中学の教師、熊本五高で教授を経てイギリスに留学、帰国して東京帝国大学で英文学を講じた。その後、朝日新聞に入社。反自然主義の作品「吾輩は猫である」「坊ちゃん」「草枕」、三部作時代の「虞美人草
三四郎」「それから」「門」、大病以後の「行人」「こころ」「道草」「明暗」など多くの名作を世に出した文豪。
http://www4.nhk.or.jp/roudoku/315/